[book吉本ばなな「TSUGUMI」

TUGUMI(つぐみ) (中公文庫)
 なんだか吉本のお笑い芸人みたいだ、ということで敬遠していた吉本ばななブックオフで100円だったからつい買ってしまった。
 物語が爽やかできらきらしてるのは、出てくる風景が美しいからなんだなきっと。
 夏の昼下がりに扇風機を回して、蝉の声を聞きながら畳に寝転んでうとうとしながら読むと最高の一品。

「何かを得る時は、何かを失うように決まってるだろ。」

「いつもまわりにどこかなじめないし、自分でも何だかわかんない自分をとめられず、どこへ行きつくのかもわかんない、それでもきっと正しいっていうのがいいな」

「君の心は丈夫だし、君は気骨があるから、ずっとここにいても、世界中を旅している奴よりたくさんのものを見ることができるよ。」