西加奈子「さくら」

さくら
秋の夜長に読書でも。ということで久しぶりに本を読む。西加奈子の「さくら」。リアルなのかリアルじゃないのか、巧妙なのか稚拙なのかよくわからない話。本作が2作目ということで、書いてるうちに重みのある作家になりそうな気もする(なんとなく)。重松清のようなヘヴィさはなくとも決して軽くはない話。なんつうか、ありそうでなさそうだけど本当はあるのかもしれない恋愛や、危うげなようで危うげでないような家族や、ああなるとは夢にも思わなかった状況に自分がいるとか、うーん。話がまとまらなくなってきた。
俺や周りの人間の身に何が起こるかわからんし。
中年になって疲れた男になるかもしれん。若い頃は絶対なりたくないと思っていた姿になってしまうかもしれん。これは本文と少し脱線した話です。だからマサムネや民生や宮本やトータスが好きなのかな俺は。疲れた男になるのなら、ああいうおっさん達みたいになりたいわー。マサムネが昔、角のタバコ屋の看板娘にうっかり惚れてしまう爺さんになりたいみたいなことをインタビューで答えてたけど、あれは名言なんじゃないか、と読み終えて思った。

「Your love's put me at the top of the world.」