山本文緒「シュガーレス・ラヴ」

シュガーレス・ラヴ
題名に唐突にシュガーレス・ラヴとか出てくると「センスねーなー」「昭和の匂いがする」等チープな印象が強いですが。そしてこれ普通の短編小説集だったら相当イマイチな部類に入りますが。各物語の登場人物が病気を抱えているという攻め方は新鮮っす。その発想は面白い。死に至るほどではないが確実に生活を蝕んでいく病気。といってもそこまで暗い話でもないが*1
あー「嘘」を一貫したテーマにした短編集とかないかなー。面白そう。

「笑いたい奴には笑わせておけばいいよ。それに僕達だって笑えばいいんだ」

嘘はこんなにも体に悪いのだ。

*1:かといって明るいわけでもない