荻原浩「明日の記憶」

明日の記憶
映画化されているようですが、原作のほうを読んでみました。ダヴィンチ・コードは原作も映画も知りません。ほとぼりが冷めたら読もう。
で、若年性アルツハイマー病の話。読んでいてやっぱりしんどくなる。作者の書き方がいやらしくて、随所随所でゾクッさせられます。もちろん「ゾクゾクするぜ!」というそれではなく、どちらかというと冷や汗が出てくるような感じ。アルツハイマーに対しては、”大人から赤ん坊へ退化していく”というイメージが強かったけれど、この作品ではちょっと”壊れていく人間”としての主人公が描かれています。哀しい話。映画はきっと夢や希望を含んだ終わり方なんだろうな。
っていうかアルツハイマーの初期症状に心当たりがあるんですけど!モノをどこに置いたかわからない、ヒトの名前が出てこない、やたら指示語を連発する、などなど。気をつけようリアルに。