スナフキン語録「楽しいムーミン一家」編

たのしいムーミン一家 (講談社文庫)
 昨年春にまとめたスナフキン語録が意外と好評だったので、今回は「楽しいムーミン一家」に焦点をあててまとめてみました。前回同様、俺が個人的に良いなあと思ったものだけをピックアップしたので、作中の全てのスナフキンの台詞が網羅されているわけではありません。また、文脈がわからないとカッコよさが伝わりにくいものもあったので、今回は注釈をつけました。

  1. そら、こうやってくずいれにしたらどう。これでまた、財産が一つ、ふえるわけだものね。*1
  1. なにかをためしてみようってときには、どうしたって、きけんがともなうんだ。かまうもんか、すぐほうりこんでみろよ。
  1. あらしのやつ、まっすぐに島をめがけてくるぞ。*2
  1. いきるってことは、平和なものじゃないんですよ。
  1. あいつらは、きっとあたらしい島をさがしにいくんだよ。そこにはきっと、だれにもけっして見つからないひみつの島なんだ。*3
  1. そう思いたきゃ、思ってるがいいさ。
  1. いま、―――すぐさ。

*1:こんなひにくをいったのは、スナフキンにとっては、どうしてみんなが持ちものをやたらにほしがるのか、わけがわからなかったからです。スナフキンときたら、生まれたときからきている古シャツ一まいで、すみからすみまで幸福だったのです。といっても、この男がいつどこで生まれたのか、だれひとり知りませんでしたがね。そうして、いつなんどきでも、スナフキンの手ばなさないただ一つの持ちものといえば、横ぶえ一本だけだったのです。

*2:こう思ってスナフキンは、こうふんとよろこびで身をふるわせました。

*3:こういってスナフキンは、あこがれにみちた目で、うらやましそうに、その小さなボートのあとをおっていました。