村上春樹「ダンス・ダンス・ダンス」

ダンス・ダンス・ダンス(下) (講談社文庫)
 最後まで現実と繋がろうとする主人公が印象的。電話の配電盤のように、羊男が主人公をうまく現実に繋げられたかはよくわからないけれど。ただ、最終的にダンスのパートナーが自分の影法師(キキ)から現実の人間(ユミヨシさん)にシフトできている感じはする。

「旅行ってのはそういうもんだ。思いついたらすぐ行くんだ」

少なくとも初対面の相手に答えることの困難な質問をするべきじゃないのだ。それは基本的な礼儀の問題なのだ。

「different strokes for different folks.」