伊坂幸太郎「死神の精度」
「重力ピエロ」や「I LOVE YOU」に収められている「透明ポーラーベア」がなんか微妙だったので伊坂幸太郎はやっぱり苦手かも、と思っていましたが、タイトルに惹かれて読んでみました。雨男っつう設定の死神がウロウロする短編小説集なんだけど、どうも読んでいてしんどいんだよなあ。この作者特有の 鼻にかかった言い回し が駄目なのかも。なんか肩がこるというか。食えと言われたら食えるけど、できれば食いたくないセロリみたいな。そんな感じ。後半でちょこちょこっと前半の作品の登場人物が出てくるけれど、別に無理して登場させる必要も無いような。
「人が生きているうちの大半は、人生じゃなくて、ただの時間、だ」
「幸せか不幸かなんてね、死ぬまで分からないんだってさ」
「眩しいのと、嬉しいのと。似てるかも」
幸せになるよりも幸せに死にたいなあ。