金城一紀「GO」

GO (講談社文庫)
 これなんか映画で観た気がするけどよく覚えてないなあ。
 テーマがテーマだけに重くならないようにしようといった配慮なのか、軽めの文体でサクサク進んでいくわけだけど・・・。なんつうか、それで安っぽさが出てしまっているように感じた。薄まったジュースというか。まあ読みやすいし中高生とかに人気があるのはなんとなくわかる。

「だから俺たちが色々なことを知って、強くなって、そいつらを許してやればいいんだよ。」

きっと僕たちは、ただ会いたかったのだろう。

その姿は、見ていてとても分かりやすく、気持ち良かったので、僕も真似することにした。

「いや、俺は俺であることも嫌なんだよ。俺は俺であることから解放されたいんだ。」